冠動脈プラークを有する51人の患者を対象とした研究では、PCCTのVMIエネルギーは、固定HU閾値を用いた場合のプラーク減衰値の測定と、それに伴う定量的なプラーク組成に大きな影響を及ぼしました。プラークの平均減衰値は、40 keVで723 ± 501 HUから180 keVで120 ± 112 HUへと段階的に低下しました。一方、70 keVのVMIは、120 kVpのT3D参照減衰値を最もよく再現しました。
プラーク成分によって影響は異なりました。主閾値法では、石灰化プラーク体積は40 keVで138.7 ± 126.4 mm³から180 keVで38.5 ± 64.6 mm³へ減少しましたが、低減衰プラーク体積は22.8 ± 24.9 mm³から96.0 ± 76.3 mm³へ増加しました。つまり、VMIエネルギーが変わるだけで、プラークの定量値が大きく異なって見えることがあります。
低keV画像はCNRとSNRが最も高い一方、ノイズも多くなりました。臨床上重要なのは、従来画像用に設定された固定プラーク減衰閾値を、PCCTの異なるVMIエネルギーにそのまま適用すべきではないという点です。再現性の高いプラーク定量には、エネルギーごとに標準化した閾値、または正規化手法が必要です。